MENUCLOSE

研修・イベント

「日本語学習支援ネットワーク会議2024 in 宮城」開催報告

  • 研修
  • 東北

 日本語学習支援ネットワーク会議2024 in 宮城実行委員会と北海道・東北ブロック日本語教師養成実施機関連絡協議会 (HoT-JeT)の主催のもと、「日本語学習支援ネットワーク会議2024 in 宮城」が2024年12月1日に開催されました。この会議は、毎年東北6県持ち回りで開催されているもので、今回は東北大学川内南キャンパスを会場に東北地域を中心に地域の日本語教育に関わる人たちが集まりました。当初予定の80名を大きく上回る140名の方からの事前申し込みがあり、当日は133名の方が参加されました。

第一部は、宮城県内の現状と日本語教育に関する新たな事業・実践について「宮城県の今」と題して、宮城県内の体制整備についての話がありました。具体的には、認定日本語教育機関となった大崎市立おおさき日本語学校、宮城県国際化協会(MIA)や仙台市観光国際協会(SenTIA)による地域日本語教育推進体制整備事業、そしてHoT-JeTでの取り組みに関しての情報共有がありました。その上で、大学の日本語教員養成課程で学ぶ学生が地域で行った実践と、現在地域の日本語教室等で行われている日本語教育の実践を、両者がブースセッションの形で展示発表し、紹介し合いました。その後、情報交換や交流をしながら昼食休憩をとり、午後の第二部では大崎市立おおさき日本語学校についてより詳しいお話を伺いました。会の最後では、グループになって第一部の「宮城県の今」についてや第二部の大崎市立おおさき日本語学校について、そして今後の地域日本語教育のあり方や学生との連携についてなどの意見交換が行われました。

開催後のアンケートでは、54名の方からご回答をいただき、宮城県内の体制整備については94.5%、ブースセッションについては83.3%、大崎市立おおさき日本語学校については98.2%、最後のグループセッションについては92.6%の方々に「大変満足」、「満足」とお答えいただきました。自由記述からは、「大学、国際交流協会、公立日本語学校が一堂に会し、宮城県内の体制整備について考えていこうという機運を感じることができた」、ブースセッションに関し「少人数で説明を聞いたので、対面で質問もでき、よかった」、大崎市立おおさき日本語学校については「日本語教育のみならず、広がる多文化共生、地域づくりも期待できることは公立日本語学校の魅力だと感じました。日本語、そして外国人に気付きにくい日本語に隠されている日本文化、地域児童・地域住民との関わりの中で、学ぶから活用できるまでサポートされることはとても勉強になりました」、ブースセッションに関して「普段関わることができない様々な方と話すことができてよかったです」といったコメントが寄せられました。ここから本会議において大変有意義な地域の日本語教育に関する情報共有、そして関係者の交流が行われたことが伺えます。その一方で、全体的にもう少し詳しく話が聞きたかった、ブースセッションで時間が足りず全て回れずとても残念だったなどの声もあり、次年度の実行委員会に引き継ぎたいと思います。

133名という大変多くの方にご参加いただき、さまざまな立場の人がともに宮城、そして東北の地域日本語教育の未来について考える機会になったと思います。今回は学生と地域日本語教育の連携・協働がテーマとなっており、多くの日本語教員養成課程の学生も参加する中、一緒に地域日本語教育について議論を深めることができ、学生たちにとっても大きな学びの場となりました(学生たちの学びについての詳細はこちら)。お忙しい中、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

share